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2000年3月8日 Space Science News

イオが受けるものすごい潮汐作用。


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io 木星の潮汐力は、灼熱のイオと氷のエウロペという太陽系で最も奇怪2つの世界を形作りました。

今週公開された写真は、2つの月に作用する潮汐力の新しい細部を明らかにしています。

2000年3月8日−ここ地球からは、この潮汐力をオーティス・レディングの静かなバラードを聞くようにリラックスして静観できます。しかし、木星の月の潮汐は、消防訓練の4回のサイレン以上です。
太陽系の1部では、この潮汐作用が熱い溶岩を氾濫させ、火山を爆発させ、硫黄の雪を降らせているのです。
オーティス・レディングのファンでさえ、リラックスできないかもしれません。

右の写真
新しく公開された昨年11月にガリレオ探査機が撮ったこの写真には、イオのZal Patera火山性地域が写っています。
カルデラ台地に沿って噴出す赤い溶岩、一方で火山性台地の縁に沿って走る冷えた黒い溶岩が写っています。
このイオの溶岩火道は、1800Kにも達っし、太陽についで2番目に高温な場所です。
何故木星の月はこんなにも高温なのでしょうか?
それは、それらの月が我々の太陽系で最大の惑星の潮汐作用に捕まっているからなのです。
他の惑星全てを集めたよりも重い木星は、近くの衛星にとてつもなく大きな潮汐作用を与える重力場を持っています。
木星の最も内側を回る最大の月イオは、最も高温です。
潮汐作用によるイオの地殻の膨張は、30階建てビルと同じくらいの高さにもなります。
月が木星の周囲を回るにつれて、膨張方向も変わり、イオの地殻を歪ませます。そして、紙片を急速に前後に折り曲げる時のようにイオの内部を加熱します。
これが、溶岩をほとんど絶え間なく噴出する火山のエネルギー源です。
宇宙に300kmにも上がる噴煙は、非常に大きいのでハッブル宇宙望遠鏡によって地球からでも見ることができます。


上図A
木星とその大きな月の重力は、反対方向からイオと綱引きしています。その結果イオは、アメリカンフットボールのように両サイドに膨張します。
上図B
木星と3つのガリレイ衛星は、イオを同じ側から引いています。この時の潮汐作用による地殻の膨張は、高さ100mにもなります。


http://spacescience.com/headlines/y2000/ast08mar_1.htm  
     
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