-----------------------------------------------------------------

しし座流星群の歴史


http://www-space.arc.nasa.gov/~leonid/history.html

-----------------------------------------------------------------

紀元902年 最初の記述


 紀元868年に、未知の彗星が初めて内側の地球の軌道を横切りました。この彗星の軌道は前世紀にゆっくりと変化していました。それからまもない紀元902年に、中国の天文学者が獅子座流星雨を見たと報告しました。次世紀には、おびただしい数の「雨の様に降り注ぐ星」という報告が続きました。



1799年 科学者を悩ます流星



 アメリカでは観測者達が、たくさんの流星に仰天していました。その時ベネズエラのキュマナにいたドイツの科学者ハンボルトと仲間のボンプランドは、この出来事を記録して科学コミュニティーで広く知れ渡らせました。キュマナでは1766年にも同様な流星雨が見られたという噂もありました。



1833年 輻射点が見つけられる



1833年には、観測者達はいくぶん獅子座流星嵐に慣れてきました。その年の嵐は非常に激しく、初めて流星の起点に関する理論を初めて形式化しました。


 「1833年11月12日と13日の夜、大嵐のように星が降ってきて地球を壊し.......空は光跡と巨大な火球の光で全方向に引き裂かれた。ボストンではその数は普通の雪嵐の雪の片の数の半分ぐらいだったと見積もられた。その数はとても数えられるようなものではなかったが、弱まってから計算が試みられ、かなり少なく見積もっても、降り続いた9時間の間に24万個は見えたに違いなかった。」

(ビクトリアの天文学者 アン・クラーク記)




1866年 流星と彗星



 エルンスト・テンペルとホラス・タットルが別々にあるぼんやりした彗星を発見しました。数週間この彗星を観測した後、その軌道は計算されました。その軌道は短周期で33.17年である事が解りました。その年の11月の獅子座流星群は、予想されていたのです。思いがけない数の流星がヨーロッパの観測者を仰天させ、彼らは争うように流星の数を数え、また輻射点を決定しました。流星身体の軌道が計算され、その周期は33年と仮定されました。そしてそれに似た軌道を持つ彗星が発見されたのです。



1899年 失望



 彗星と流星体が33年ごとに地球に帰ってくるという説は、十分に確立されていましたので、1899年の回帰は首を長くして待たれていました。その年、たくさんの流星が空を流れましたが、強い活動性は、1901年の流星の増加率のまま1902年まで続き、獅子座流星群の鋭い極大ピークは観測されませでした。また彗星自体も姿を現しませんでした。



1933年 悪天候



 1932年は出現数が再び増加していたのですが、大嵐の為に観測できませんでした。この年の流星雨は、科学的に準備していた観測者達に、悪天候という理由であっさりと取り逃がされたようでした。  

 このような天候は、11月半ばの北半球では珍しい事ではありません。



1965年 テンペル・タットル彗星が再発見される。



 1世紀近く不明になっていたテンペル・タットル彗星が、1965年に再び発見されました。後での計算により、この彗星は1833年の場合よりも地球の軌道に接近 して通過していた事が判明しました。1966年の11月17日、中央及び西アメリカ大陸にスカイウォッチャーが計測した短い間に、何千もの途方もなく大きい流星雨が降り注ぎました。この光景は、おそらく1799年や1833年の流星雨に匹敵したでしょう。ちょうど2時間で、1時間に40個から1秒間に40個へと増加したのです。



 「我々は流星雨が数え切れない程の数になり、あたりが叫び声に変わっていくのを体験しました。」

チャールズ・カーペン 南カリフルニア、サン・ガブリエル山脈 


 「流星は、観測者の頭上を1秒間に何個かすめるか数えきれるだろうかと心配するほど激しかったんです。およそ20分位の間に1時間当たり約15万個は見えました。」

デニス・ミロン 南アリゾナ、ピッツ・パーク




1994年 彗星回帰としし座流星群爆発の最初の兆候



 彗星が回帰して、しし座流星群が増加した事が1994年に報告されました。その年の11月18日の流星群は8月のペルセウス座流星群ほどの強さでした。出現は 1日程遅れてて始まり、明るい流星に富んでいました。1995年と1996年のしし座流星群の観測者達は、出現度数が増加している事を確認しました。彗星はその軌道の正確な予言通りに1997年3月10日に再発見され、1998年2月28日に近日点を通過すると思われています。

--1994年の流星計測は、フィンランド、クサンコスキーのIlkka Yrjola によって電波計測で行われたものです。--



-----------------------------------------------------------------

 


   | Return to Main Page |